明治、そして新芽伸びる勢いで、西欧文化を吸収し始めて百年です。きびしい伝統に守られながら、私達は、いつも青空を望む心で、胸いっぱいに、新しい空気を呼吸してきました。次から次へと、新しい芽を吹いて、日本は、たくましく健やかにおい茂ってきました。
しかし、今の日本人には、精神的に何か足りなくなっているのではないでしょうか。潤いとゆとりと、そんなものを心の糧として、もっと高い誇りが生まれてくるべきではないかと思っています。私達は、海外文化の再認識とともに日本の固有文化を諸外国の人々に伝えるという、この二つの必要性を痛切に感じています。私達の会が、東西文化のかけ橋となって、日本と海外諸国との文化交流を美術を通じて計り、国際理解と親善をより強いものにしたいと思います。
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